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施設長 コラム「高齢者のための熱中症対策」 文責:小出弘寿
8月に入り、暑い日が続いておりますが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。連日の猛暑で、ニュースでも毎日のように熱中症のことが報道されています。今回のコラムでは、そんな熱中症について触れてみようと思います。
東京消防庁の報告では、令和4年度の年代・年齢区分別の救急搬送状況は、80歳代が最も多く、次いで70歳代が多いとされています。そして、人口10万人あたりの救急搬送人員では90歳代が最多の結果となっています。また、年齢区分別では、65歳以上の高齢者が全体の約半数を占めていました。
では、なぜ高齢者は他の年代よりも熱中症のリスクが高いのかと言いますと、主に3つの理由があります。それは、
①体内の水分が不足しがち:高齢者は若年者よりも体内の水分量が少ない上、体の老廃物を排出する際にたくさんの尿を必要とします。
②暑さに対する感覚機能が低下しています:加齢により、暑さやのどの渇きに対する感覚が鈍くなります。
③暑さに対する体の調整機能が低下します:高齢者は体に熱がたまりやすく、暑い時には若年者よりも循環器系への負担が大きくなります。
このような理由から、高齢者は、小児や成人と比べて熱中症に罹ってしまうリスクが高いという訳です。
では、高齢者の熱中症の対策について、いくつかご紹介しますので、ぜひ生活の中で参考として下さい。まずは、
★エアコン、扇風機を上手に使用しましょう。
★部屋の温度を確認しましょう。
★こまめに水分補給をしましょう。(1日あたり1.2ℓを目安)
★部屋の風通しを良くしましょう。
★必要に応じてマスクを外しましょう。
★シャワーやタオルで体を冷やしましょう。
★涼しい服装をして、外出時には帽子、日傘を使用しましょう。
やはり、熱中症の予防には、水分補給と暑さを避けることが大切です。熱中症は、屋外や日中だけでなく、室内や夜間でも多く発生しているため、エアコンを上手に使って猛暑を乗り切りましょう!