令和5年5月号　北斗わかば介護施設　ニュースレター

施設長 コラム
「畑作業の目的と効果」　文責:小出弘寿

　5月に入り、暖かく過ごしやすい季節になってきました。外の草花も元気になり、当施設の花壇や畑も活気が出てきました。さて、このニュースレターでは、毎回、「わかば農園情報」として、当施設の畑の情報を掲載させていただいているのですが、今回は、その畑作業について、「畑作業の目的と効果」をお話ししようと思います。
　当施設のデイサービスでは、3年前から施設内の緑化スペースに畑を作りました。最初は、雑草や大きな石を取り除くことから始め、少しずつ面積を広げながら、たい肥や培養土などの土を入れて畑を作ってきました。今では、土づくりの成果もあり、立派な野菜が収穫できるまでになっています。この畑作業をデイサービスで始めて3年が経ちますが、利用者さんにとっても良い効果が得られていると感じています。
まず、畑作業の目的ですが、
◎生活の質（QOL）を向上させる◎楽しみつつ筋力低下を予防する
◎外に出ることで、心理的な開放感やリフレッシが得られる
◎一緒に作業する人と活発にコミュニケーションを取ることで社会性を維持する
などが挙げられます。
　普段から、これらを目的として、楽しんで畑作業に参加されている利用者さんとお話しさせていただくと、次のような2つが大きな効果が得られていると実感できます。一つ目は、周囲とのコミュニケーションです。普段、フロア内ではあまり交流がなかった利用者さん同士も畑作業を通して、慣れている人から教わったり、逆に教えたりとすることで人間関係を構築することができています。そして、二つ目は、育てた野菜をみんなで分け合ったり、みんなで試食したりすることで、「誰かのために」という作業が、生きる喜びや生きがいを作り出し、暮らしを豊かにしてくれているように思います。今後も、利用者さんと一緒に野菜を育てて、喜びや 生きがいを感じていただける時間を提供していこうと思っております。